5G ネットワークテスト&パフォーマンス

自動運転車、「モノのインターネット」(IoT)、バーチャルリアリティなど、新しい革新が次のパラダイムシフトを推し進めており、5G は帯域幅の増大とレイテンシの低減において指数的な改善をもたらし、これらの革新の原動力となっています。

ワイヤレステクノロジーに関しては、最高のパフォーマンスが求められています。既存のセルラー接続より最大 100 倍速く、レイテンシは 1 ミリ秒の範囲である 5G は、物理的な光ファイバーの現在の能力を上回ることになります。移行を成功させるために、5G テスト手法が開発され、エンドユーザーが求める一貫した性能を確保するために改善が加えられています。5G サービス展開の全フェーズに必要なツール、ソフトウェア、プロトコルおよび手法の集合が、新たな 5G テスト分野の中核を形成します。

5G テストでは、超高速ダウンロード速度、超低レイテンシ、広範なカバレッジ密度を検証するだけではありません。簡素化された End-to-End の 5G テストソリューションは、新たな 5G ネットワークの開発、導入、運用における卓越性を実現する上で重要な役割を果たしています。比類のないテストプロセス自動化の経験とラボからフィールドまでの VIAVI の専門知識により、可視性の向上、市場投入までの期間の短縮、5G の収益ストリームの最適化が実現します。

すべての大きな変化 には、コミットメントが必要であり、5G のパフォーマンスも例外ではありません。5G を定義する新しいアーキテクチャ要素は、5G New Radio(NR)レベルに匹敵するほどの複雑さと技術的な課題をテスト分野にもたらします。VIAVI は、5G プロトコルテストのリーダーであり、クラウド対応のテストデバイスと機器、ソフトウェア自動化サービス、ネットワークテストソリューションの包括的かつ完全に統合された 5G ネットワークテストを開発しました。開発者、オペレータ、パートナーにとって、5G のパフォーマンスとサービスに対するこのコミットメントは、導入の成功と持続可能な 5G ネットワーク保証につながっています。

5G テストの重要性と課題が、すべての導入フェーズでどのように続いていくかについて知るために、読み進めてください。

5G テストが重要な理由

5G テストは、5G の可能性を実現する重要な要素となっています。テストソリューションは、コア、トランスポート、RAN、およびファイバーネットワーク要素を同時に含む複雑なユースケースや大規模なアーキテクチャの進歩に迅速に対応してきました。このため、5G テストラボで、フィールドでの 5G の全面的な導入にスケーラブルな高度なエミュレーションおよび検証テクノロジーが必要となりました。

5G ファイバーネットワークは、速度、帯域幅、信頼性、同期化の基準が高く設定されたフロントホールやバックホールの要求に対応するという課題に直面しています。一方、ネットワーク機能仮想化(NFV)やエッジコンピューティングは、可視性の障害をさらにもたらします。動的なシステム要素の統合により、自動化されたリアルタイムインテリジェンスプラットフォームが、5G ソリューションを導入するために必要な 5G ネットワークパフォーマンステストと最適化のもう 1 つの重要な柱となっています。

  • New Radio(NR)
    5G New Radio

    5G NR は新しい OFDM ベースの無線(ワイヤレス)規格で、5G 運用の事実上の業界標準として LTE を置き換えるものです。3rd Generation Partnership Project(3GPP)は 2017 年 12 月に暫定 NR 規格をリリースしました。New Radio のスペクトラムには 6GHz 未満から最大 100GHz までの周波数が含まれます。この広いスペクトラムの大部分は、準 6GHz 帯域用 2G、3G、PCS 周波数帯域により占められていたが、これらのサービス終了により開放された帯域です。最初に取り上げて標準化されるのはモバイルブロードバンドへの適用です。MMTC(massive machine type communications 、大容量マシンタイプ通信)や URLLC(ultra-reliable low latency communications 、高信頼低遅延通信)などの追加機能は後ほど順次ロールアウトされる予定です。

    5G NR は、5G テスト手法の新しいパラダイムを推進しています。より複雑なチャネル集約を使用して、より高い周波数でビームのトラッキングと取得を検証するには、さらなる高度化が必要です。柔軟な 5G RAN アーキテクチャにより、飛躍的に大規模なテストケースと多様なファイバーネットワーク構成が実現します。同時に、非スタンドアロンモードで 4G と共存すると、干渉やハンドオフの問題が発生するため、革新的な 5G テスト手法によってエミュレート、テスト、検証、監視する必要があります。 

  • ミリ波

    NR により定義された 100GHz 上限を含む超高周波数スペクトラムはミリ波として知られています。高周波数における数百 MHz 単位で利用可能な大量の帯域幅は高速を意味し、24GHz~100GHz として定義されるミリ波は 5G テストとサービス展開に不可欠な要素です。速度は増すが伝送距離レンジは短くなり、建物や壁などの障害物により信号が鈍らされる一方で、低周波数はこれらの物体内を通って伝わります。このように周波数が高く、チャネル帯域幅が広いため、ミリ波の信号を正確に復調するために、ダイナミックレンジと信号対雑音比(SNR)が改善されたテストソリューションが必要になりました。

  • Massive MIMO (マッシブマイモ)

    MIMO(Multiple input, multiple output 、多入力、多出力)は、耐用性の改善ではなくデータレートの増加(空間多重化)に使用できるアンテナテクノロジーです。従来以上に多数の無線アンテナを基地局鉄塔でのアレイに組み込んだシステムを massive MIMO(マッシブマイモ) と呼びます。高周波数では無線波長は非常に小さいため、アンテナの大型アレイをずっと小さいフォームファクターに組み込むことができ、massive MIMO 運用が可能になります。

    Massive MIMO は、データストリームを並行して伝送し、デバイスが単一メッセージとして組み立て直すことで、ミリ波に関連する弱点の一部を克服できます。Massive MIMO アレイの高密度化とコネクターポートの排除により、従来のケーブル接続テストができなくなり、OTA(over-the-air、地上波)テストの新しい標準が導入されました。

    この高度な機能により、5G MIMO アレイの同期テスト要件が最も厳しい(A+)カテゴリのテストに分類されました。MTS-5800シリーズを使用したフロントホールトランスポートネットワークノード(FTN)テストでは、スループット、遅延、およびパケットジッター測定を実行することで、同期要件を効果的に検証できます。

  • ビームフォーミング

    5G テストとサービス展開の成功に不可欠なもう一つの先進テクノロジーはビームフォーミングです。これは、無線信号を指向性ビームに集中させるアルゴリズムを使用する方法です。このアプローチにより、高周波数伝送を妨害し得る障害物を避けることができるうえ、戦略的に伝送を直接エンドユーザーに集中させることもできます。

    Massive MIMO を使用することで、256 以上の個別のアンテナを含む動的アレイの伝播によりこのカスタマイズ化をさらに強化できます。これらのアクティブなアンテナ構成とチャネルパフォーマンスを検証するには、革新的な 5G 基地局テストソリューションが必要です。CellAdvisor 5G は、制御されたフィールドトライアルから大規模な 5G 展開まで、チャネルの安定性、変調品質、セル ID を検証および監視します。

  • ネットワークスライシング

    ネットワークスライシングの概念は、個別のデバイスまたはアプリケーションの特定ニーズに基づいてスペクトラムの一部を知的に使用することを指します。例えば、自動運転車は安全操作のために超低レイテンシを必要とするのに対し、IoT アプリケーションは処理量要求が非常に低い多数のデバイスにまたがります。モバイルネットワークは、トラフィックフローとリソース利用率を最適化するために手際よくリソースを構成します。

    ラボ環境でさまざまなネットワークスライシングのユースケースをテストおよび検証することで、実際の世界における複数の仮想要素の 5G ネットワークパフォーマンス検証を強化できます。RAN からコアへのテストおよび検証のための End-to-End ソリューションは、5G コアネットワークを全体的にエミュレートし、ネットワークスライスノードの選択と機能を検証できます。


    Network Slicing

5G ネットワークテストにおける課題

ミリ波の使用、MIMO、ビームフォーミングの組み合わせにより、5G のインフラが構成されるとともに、進化するデジタルの世界に信じ難いほどの性能向上への道が開かれます。これらのイノベーションにより加わる複雑さは、5G テストネットワークならびに5Gテストプロセス全体 に課題ももたらします。MIMO は根本的には、これまで以上(より多く)のアンテナを意味し、これは組み込まれたアンテナがすべて完全に操作可能であることを保証するため、より高いテスト負荷が課されることも意味します。そのコンパクトなアーキテクチャと密度のため、各アンテナ用の測定コネクターの使用はできなくなります。

超高周波数でのミリ波とビームフォーミングの使用も、テストにおいて更に障壁をもたらします。これらの周波数は環境状態からの伝搬損失の影響を大変受けやすいため、OTA(over-the-air 、地上波)テストの一貫性が損なわれ、複雑さが増します。ただし、個別の接続ポイントがないと、実行モードのテストを実行できないため、限定された結果を避けるために OTA がより頻繁に必要になります。

5G では、3G や 4G リリースでの直線的拡大と比べて必要な RF チャンネル数が指数的に増えるため、チャンネルのエミュレーションがより複雑になります。5G テスト機器が実用的であるためには、電子技術の急速な発展により複雑さを補完できるようになる必要があります。テスト範囲と精度を損なうことなく、チャンバーテストやその他の高価なテスト要素を最小限に抑えるクリエイティブなソリューションを市場で引き続き調査する必要があります。

5G サービス展開フェーズ

5G のサービス展開は、複雑で困難な作業であり、慎重な計画、多くの 5G のテスト/測定サイクル、その後の シームレスな実行が必要です。各サービス展開フェーズ内での、最適化された 5G テストツールキットの慎重な使用が、成功を保証するための最善の方法です。多くの場合、これらのフェーズは圧縮され重複するものとなります。

  • フェーズ #1 – テクノロジーの検証と妥当性確認

    5G ネットワークの導入を成功させるために不可欠な前提要素は、しっかりとした検証と妥当性確認(V&V)です。このフェーズには、ネットワークが展開されてすぐの品質および信頼性を保証するための、仮想ネットワーク機能およびネットワークサービスの検証が含まれます。

    5G フィールドトライアルでのネットワーク全体の性能を測定し、実世界でのユーザー行動をシミュレートするために、スケーラブル 5G テストシステムとそれに統合されたデータサービスが必要です。数百万もの個別データフローをエミュレートし測定するソフトウェア機能も 5G V&V に不可欠な要素で、これにより負荷/容量試験およびベンチマーク機能を向上できます。


    5G Pain Points

     

  • フェーズ #2 - 展開、アクティブ化&、拡張

    5G サービス展開の理論が実践に移された時点で、アクティベーションとスケーラビリティに適切な 5G テストツール一式が必須となります。ミリメートル波の範囲にある 5G 信号のスペクトラムと干渉を解析するために信号を増大させる基地局アナライザーは、このサービス展開段階における最重要要素です。ネットワーク性能を監視・確認し、サービスレベルアグリーメント(SLA)を確認するソフトウェアにより、5G アクティベーション、性能監視、トラブルシューティング活動を増補できます。

    5G の到来によっても、高度なファイバーテストの重要性は失われません。例えば、光ファイバーケーブルを通して、C-RAN(Centralized Radio Access Network、集中型無線アクセスネットワーク)はアンテナサイトから離れたベースバンドユニット(BBU)場所に共同設置できます。C-RAN アーキテクチャはまた、リアルタイム無線リソース調整の簡素化にも役立ちます。

  • フェーズ #3 - 保証、最適化、収益化

    5G 接続を通した収益化の機会は無限です。5G は、単なるネットワーク変革ではなくビジネス変革だと言えます。超高速モバイルブロードバンド、モバイル HD コンテンツとビデオ、バーチャルリアリティゲーム、メディアストリーミング、広く普及する IoT アプリケーションのサブスクリプション料金は、明白な収益化手法のほんの一部に過ぎません。

    これらが稼働し続けるためにはそれぞれ、優れた顧客体感品質(QoE)が必要です。ネットワークライフサイクル全体を通して仮想エージェントに接続されたリアルタイムインテリジェントプラットフォームは、5G トラフィック密度に真っ向から挑む効果的な方法で、継続的に QoE を保証・最適化し続けることができます。

    5G の導入に関するオプションの詳細をご覧ください。

5G Deployment Challenges

5G テストのベストプラクティス

3GPP は 5G NR の暫定規格をリリースしましたが、その多くの部分は最終的な調整を必要としています。非スタンドアロン(NSA)モードは 2017 年のリリースでカバーされていますが、5G スタンドアロン(SA)モード仕様の詳細には基盤技術としての LTE カバレッジに関する規定がなく、完成していません。

標準化は正確な 5G テストモデル開発の究極的な鍵で、これにより調和の取れたテスト実践が可能となります。現在、電話やその他のモバイルデバイスに LTE 規格が世界中で採用されているため、5G テストのベストプラクティスでも同様の進化が起こると予想するのももっともなことです。

5G テクノロジー特有の広大な周波数レンジと広帯域幅サービスを考慮すると、ベストプラクティスの標準化がテクノロジー、ツール、アプリケーションの開発に歩調を合わせて進化し続けるものと思われます。

5G 革命をリードする 

5G で可能になった技術的発展は、かつてはサイエンスフィクションの世界のみのものでした。自動運転車、バーチャルリアリティゲーム、「スマートシティー」、IoT は、5G テクノロジーの帯域幅とレイテンシーの改善を組みんだ未来的なイノベーションのほんの一部に過ぎません。どの機能的発展でも同じですが、5G の持つ無限の可能性はより多くの創造性と新しいアプリケーションの連続したストリームをもたらします。

この革新的なエネルギーにより、スタンドアロンモードへの移行が開始されても、5G ネットワークの導入は 継続的に普及します。今後の課題は、革新的でコスト効率の高い 5G テストツールに対する需要が今後も継続することを意味します。 

2013 年以来、VIAVI は 5G の導入を早期に推進 し、世界の主要な通信プロバイダーやネットワーク機器メーカーと提携しながら、業界トップのソリューションを年々お客様に提供してきました。5G テストツールの包括的なポートフォリオは、5G 導入のすべてのフェーズをサポートします。5G 環境のあらゆる面で品質とパフォーマンスを保証するために必要な適応性を備えているため、VIAVI は 5G テスト企業の中でも際立っています。これらの強力で汎用性の高いテストソリューションは、21 世紀最大の技術革新を暗黙のうちに支えています。


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