Timing and Sync

タイミングと同期

時間、位相、および周波数の同期要件に対処するための検証およびテストソリューション。

全地球測位システム(GPS)は、ワイヤレスネットワークの正確なタイミング基準を提供します。5G テクノロジーと IoT によって、時間、位相、周波数の同期要件はテクノロジーの限界まで押し上げられています。VIAVI は、これらの課題に対処し、厳格な業界規格への準拠を保証するために、クラウド対応の直感的な検証およびテストソリューションの非常に優れた選択肢を揃えています。

タイミングと同期とは 

タイミングと同期は、ワイヤレスネットワークのパフォーマンスに必要な相互に関連する要件です。 タイミングは、ワイヤレスネットワーク全体に広める必要のある、正確で標準化された時間的価値の設定に基づいています。 密接に関係した概念である同期は、この共通の時間参照によってのみ正常に完了することができるネットワークの調整された正確なリズムのことを言います。 

モバイルネットワークのタイミングと同期の規格により、メッセージの相互干渉を防ぎ、セル間のスムーズな転送が可能になります。5G のタイミングと同期要件の厳格化は、レイテンシの短縮、高密度化により進むことにより指数関数的な速さで進んでいます。また、パケットベースのトランスポートおよび時分割複信(TDD)テクノロジーへの移行により、タイミングと同期テストソリューションには正確性と汎用性も要求されます。

タイミングと同期の重要性

米国にサービスを提供する全地球測位システム(GPS)をはじめとする、全球測位衛星システム(GNSS)群から生成されるタイミングは、ワイヤレスネットワークの運用において極めて重要な役割を果たしています。この一貫性があり信頼できる時間標準にアクセスできなければ、効率的なスペクトラム利用と高速、広帯域幅のワイヤレスサービスの提供は不可能です。

  • 同期テクノロジーは、すべてのワイヤレス通信ネットワークの基礎的構成要素です。二重化、多重化、およびパケットベースの戦略はすべて、データ送信の調整、干渉の防止、エラー発生率の低減、周波数または位相ずれの補償をタイミングと同期に大きく依存しています。  
    • 周波数同期は、異なるシステムクロックの周波数(繰り返し間隔)は整列しているが、位相と時間が整列していない状態を表します。 
    • 位相同期は、周波数と位相に関してはクロックが整列しているが、共通の時間原点がない場合に起こります。 
    • 時間同期は、クロックが協定世界時(UTC)などの共通の時間原点を使って周波数と位相で整列している状態を言います。
      Common Time Origin
    • 5G RAN 分割により、従来のベースバンドユニット(BBU)は、より柔軟に構成された集約ノード(CU)と分散ノード(DU)に分割されました。厳しい 5G のユースケース要件を満たすには、これらの要素間のタイミングを絶対的かつ相対的に厳密に維持する必要があります。フロントホールネットワークの同期により、コンポーネント間の物理的な距離に関係なく、RAN が調和して動作することが保証されます。  

時分割複信(TDD)とは? 

二重通信は、1つの通信チャネル上の双方向伝送と定義されています。時分割複信(TDD)は、同じ周波数でアップリンク信号とダウンリンク信号に異なるタイムスロットを割り当てることでこれを実現します。この独創的な方法により、半二重(シリアル - バイナリ)通信リンクを使用して全二重(同時)通信チャネルをエミュレートできます。

  • 時分割複信ワイヤレスは、世界での 5G 展開の基礎的技術です。スペクトラム効率は、同じスペクトラムで動作するアップリンク(UL)信号とダウンリンク(DL)信号によって向上します。時分割複信の利点は、セル内またはセル間の干渉を防ぐために必要な正確なタイミングと同期によって相殺されます。TDD では、周波数と位相の両方を同期させる必要があります。 
  • 5G のTDD スロットフォーマットは、データコンテンツを一連の 10ms 無線フレームに分割し、各無線フレームには 10 個の 1ms サブフレームが含まれます。3GPP TS 38.213 のリリース 15 には、使用可能フレームとスロット構成が 56 通りあり、広範な 5G のユースケースとトラフィックパターンに対応しています。一部のオプションでは、UL/DL 時間が等しくなっていますが、他のオプションではより非対称となっています。5G TDD タイムスロットのフォーマットのバリエーションにより、クロスリンク干渉の可能性をさらに高まります。これを防ぐには、フレームとスロット構造も隣接するネットワーク間で同期をとる必要があります。 
    Two networks with unsynchronized Slot format
    非同期スロット形式の 2 つのネットワーク
  • 周波数分割複信FDD)は、TDD よりも前の全二重通信方式であり、2 つ独立した通信チャネルを必要とします。5G の FDD と TDD を比較する議論では、通常、FDD テクノロジーが消費するスペクトラムの方が大きいことが話題になります。また、干渉を最小限に抑えるには、FDD 送信チャネルと受信チャネルの間にガードバンドも必要です。FDD はタイミングと同期の要件に関してより寛容ですが、MIMO、ビームフォーミング、および C バンドスペクトラムとの互換性は、FDD 5G よりも TDD が優先されるもう 1 つの要因です。

高精度時間プロトコルとは?

IEEE 1588 規格で定義された高精度時間プロトコル(PTP)では、パケットベースのネットワークに対するサブミクロン範囲の正確なクロック同期の方法が規定されています。これには、イーサネットベースの 5G ミッドホールおよびフロントホールネットワークが対象になります。2008 年にリリースされた PTP バージョン 2(1588v2)では、プロトコルの確度、精度、および堅牢性が向上しました。 

  • PTP インフラには、UTC に基づく絶対時間を中継する GPS 衛星ソースに直接同期されたグランドマスタークロックがあります。この情報は、境界クロックとスレーブクロックの組み合わせを使用してネットワーク全体に提供されます。ネットワーク内のすべての無線装置が、共通の時間と位相を基準に同期していることを確認することで、スケジューラーは干渉の可能性を最小限に抑えることができます。 
  • O-RAN アライアンスは、グランドマスタークロックと端末の間を移動する境界クロックは 2 つ以下にすることを推奨しています。ただし、移動距離全体の制限はありません。 
  • 5G フロントホールネットワークの主要なタイミング源は、GPS から PTP Over Ethernet に置き換わりつつあります。イーサネットは本質的に同期式ではありませんが、タイミングと周波数情報は、PTP と同期イーサネット(SyncE)を使用してイーサネットレイヤー上で配信できます。これにより、既存のイーサネットケーブルを活かして分散システムのクロック間の同期をとることができます。 

5G のタイミングと同期の要件

5G ネットワークノードの同期がとられていない場合、受信信号は正しく復調できません。顧客体験を損なう高い BER、遅延、およびジッターが発生する場合があります。これに対処するため、3GPP と ITU-T などの複数の標準化団体によって同期要件が確立されています。 

  • 同期の定義と手順は、通信システムによって異なります。搬送波とタイミングの精度要件は、TDD の場合 FDD 5G よりも厳しくなります。ユースケースごとに、同期、種類、要件、およびコンプライアンス違反がパフォーマンスに与える影響も大幅に異なります。 
  • 時間誤差(TE)は、任意の 2 つのノードクロック間の時間差と定義されます。グランドマスターの時間基準と任意のノードとの間の絶対時間の誤差は、LTE/5G TDD の場合は桁外れに微小の 1.5μs に制限されます。これには、アクセスポイントまでの 1.1μs の絶対時間誤差と、無線へのフロントホールリンクでの 0.4μs などがあります。 
  • 相対時間誤差は、2 つの無線装置への入力の間の時間差です。相対 TE は、搬送波集約やマッシブ MIMO などの高度な 5G 機能の重要なメトリックスです。複数のセルサイトとの間の信号を調整するために使用される協調マルチポイント(CoMP)は、1.0μs を超える相対 TE を許容できません。
ユースケース同期の種類同期要件コンプライアンスの必要性非準拠時の影響
LTE/5G-NR FDD

周波数

50 PPB 絶対値アクセス性と保持性干渉と高ドロップ接続
LTE/5G-NR FDD時間〜10µs 絶対値タイムスロットの整列パケット損失の衝突、パフォーマンスの低下
LTE/5G-NR/eMBMS/搬送波集約時間~3~5µs 絶対値ビデオデコードと搬送波集約のための複数搬送波とセル間の時間整列低ビデオ品質と CA の不具合、低スループット
LTE/5G-NR TDD/eCIC時間~1~5µs 絶対値干渉管理/干渉調整ネットワーク干渉、容量減少、パフォーマンス低下
LTE/5G-NR CoMP/LBS時間<1µs の相対 OTA 測定基地局との信号調整LBS 精度、スペクトラム効率
LTE/5G-NR TDDフレーム隣接する TDD ネットワークに依存(LTE 対 5G)隣接する LTE または 5G ネットワークとの調整ネットワーク干渉、容量減少、パフォーマンス低下

5G のタイミングと同期の課題

RAN 分解、TDD、MIMO、ビームフォーミング、ミリ波テクノロジーの採用により、5G ワイヤレスの可能性を最大限に引き出すことができるようになりました。また、これらのイノベーションが組み合わせられることで、5G のタイミングおよび同期要件も前例のないレベルに引き上げられています。パケットネットワークにおけるタイミングと同期の等式は、自動運転車や IoT などのリアルタイムアプリケーションによって変化しています。

  • セル間干渉は、5G 時分割複信ワイヤレスの望ましくない副産物になる可能性があります。併置され、隣接する周波数が割り当てられたネットワーク間で互換性のあるフレーム構造が規定されている必要があります。また、TDD を使用する搬送波では、DL と UL の同時送信も回避する必要があります。DL 信号は、TDD を使用している隣接チャネルにリークする可能性があり、影響を低減するには、もはや FDD LTE ガードバンドがあってはいけません。  
  • 5G の要件を満たすには、衛星アンテナによって取得される GPS 信号品質の信頼性が高い必要があります。複数の場所からの GPS 信号強度の検証と完全なアンテナの検証により、干渉の問題が発生する可能性を最小限に抑えることができます。3G および 4G ネットワークの同期に必要なサイトの衛星回線は 1 つだけす。5G セルの正確なタイミングと同期要件では、最小限の変動でさえ許容できなくなっています。4 つ以上の衛星位置をロックすることにより、衛星位置の影響を最小限に抑えることができます。
    GPS Based Synchronization
    GPS ベースの同期

何をテストできるのか?

VIAVI テストソリューションの強力なスイートを使用すると、非常に要求の厳しいタイミングおよび同期要件を正確かつ確実に確認できます。問題のあるフレーム落ち、干渉、およびハンドオーバーの問題は、予防的な検証アプローチを採用することで防ぐことができます。 

  • PTP テストを実施することで、すべてのネットワーククロックがグランドマスターと正しく整列され、フロアパケットパーセンタイルなどの PTP 周波数プロファイルの制限が満たされていることの検証することができます。また、時間誤差(TE)制限に対する時間および位相プロファイルの準拠を立証することもできます。VIAVI MTS-5800を使うと、グランドマスタークロックのダウンストリームで PTP 端末をエミュレートすることにより、タイミングエラーと接続性を簡単にテストできます。 

  • 5G NR フレームフォーマットをテストすることで、隣接するネットワークが合意されたスロットおよびフレームフォーマットに準拠していること立証する必要があります。無線テストでは、CellAdvisor 5G を利用することで、複数の事業者に代わって TDD フレーム形式を検証することができます。時分割複信無線で発生するセル間干渉を防ぐことができます。 

    GPS Test using VIAVI T-BERDMTS-5800
  • また、GPS テストでは、MTS-5800 を利用することで、導入時とそれ以降の GPS アンテナ位置の適合性を立証することもできます。目に見える衛星の数、信号強度、およびセクターとサイトライン全体の衛星位置の多様性を、単一の直感的なインターフェイスで評価することができます。

VIAVI のタイミングおよび同期ソリューション

VIAVI のタイミングおよび同期ソリューションには、5G および LTE ワイヤレスネットワークを時計仕掛けのように動作させ続ける厳格な PTP/1588v2 および ITU-T 規格に準拠していることを立証するために必要な機能がすべて揃っています。 

  • CellAdvisor 5G は、5G スペクトラム解析、カバレッジ検証、およびビーム解析の固有の課題に対処するために設計された、高度なフィールドポータブル型ソリューションです。VIAVI CellAdvisor 5G を利用することで、RF エンジニアまたは作業者は、無線周波数および時間誤差を検証して、同期が UTC 規格に対して +/-1.5µs の範囲で準拠していることを確認できます。 
  • OneAdvisor-800 では、セルサイトのエンジニアは、1 台の測定器でファイバー、RF、および CPRI/イーサネットをテストできます。リアルタイムスペクトラム解析は、干渉を防止できる TDD LTE および 5G 搬送波を詳細に表現します。MIMO 検証と信号解析により、カバレッジとサービス品質を損なう障害をすばやく検出できます。 
  • MTS-5800では、ネットワークサービスのライフサイクル全体を通じて 5G のタイミングおよび同期をテストすることができます。GPS 信号の証明と PTP プロトコルの時間誤差テストに加えて、MTS-5800 を利用すると、SyncE のパフォーマンスを確認し、ネットワーク上の片方向遅延と PDV(パケット遅延)のテストを実施することもできます。

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