OTDR 測定

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業界をリードする OTDR と測定手順で光ファイバシステムを適切に認証、保守、トラブルシューティングする。

OTDR Testing

光ファイバテクノロジーの急速な進歩に伴い、OTDR 測定は光ファイバシステムルートの構築、認証、保守、トラブルシューティングに欠かせない方法となってきました。

Optical Time Domain Reflectometer (OTDR) は、光ファイバケーブルの仮想「図」を作成するために使用します。その分析データはファイバの完全性、およびケーブル経路上のコネクター、スプライス、スプリッター、マルチプレクサーなどパッシブな光コンポーネントへの考察を提供します。

これら情報を取得・分析・保存後、必要に応じて呼び出し、そのケーブルの経時的な劣化を評価することができます。

OTDR はまた、障害までの距離を測定し、破断・折れ・曲がり・過剰損失など障害の種類を特定することで、光ファイバケーブルの障害をトラブルシューティングできる唯一のツールでもあります。OTDR はポータブル機器として使用することも、ラックマウントにしてファイバ損傷時のアラーム機能を搭載して永続的にネットワークを監視することもできます

OTDR により検知される問題の多くは、コネクター問題・ファイバの曲がり・潰れ・破断による信号損失です。レイリー OTDR 測定が一般的な手法として用いられます。ラマンおよびブリルアン OTDR 測定を使用して、破断を予測し、温度とひずみを測定することでファイバの健全性を監視できます。これら 3 つの手法は、ファイバの管理あるいはファイバを分布型光ファイバセンシングに使用できる強力なツールセットを形成します。ファイバが次第に劣化する多くの問題を、顧客へのサービス停止の影響が出る前に修正できます。

元々長距離光ファイバアプリケーション用に開発されたものですが、新しい世代の OTDR は構造化配線など、航空機内やエンタープライズ設備の配線など、より短いケーブル診断にも使用できます。

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  • 光パルス試験器(OTDR)の選択における重要な要素

    お客様の光ファイバ試験ニーズに適切な OTDR の選択方法についてご覧ください。

  • 光パルス試験器 (OTDR) のポスター

    OTDR の測定内容や設定方法を確認できます。このポスターはまた、OTDR トレース分析およびスマートリンクマッパーのアイコンベース ファイバリンク図のガイドとしてもご利用いただけます。

  • MTS OTDR で有意義なレポートを作成

    OTDR 試験結果からレポートを生成するベストプラクティスについてご覧ください。

OTDR 動作のしくみ

OTDR は、レーザーダイオードにより生成された光パルスエネルギーを光ファイバの片端に注入します。フォトダイオードが経時的に返される光エネルギー(反射および後方散乱)を測定し、電気値に変換・増幅・標本抽出して、画面にグラフ表示します。

OTDR は「イベント」と呼ばれるパッシブ光ネットワーク構成要素の場所とその損失を測定します。ファイバに沿って移動する光パルスの往復時間から、各イベントの場所または距離が計算されます。返された信号の振幅値から損失が計算されます(後方散乱効果)。

最近の多くの OTDR は、自動設定またはテストオートと呼ばれるプロセスでテストパルスを送出することで、特定のファイバ用の最適取得パラメータを自動的に選択します。 

OTDR 測定の類似性

テクノロジーの光ファイバへのシフトに従って OTDR が徐々に取って代わることとなったメタル線信号テストとは明らかな類似性があります。しかしながら、OTDR 測定の背景を可視化する場合には、超音波テクノロジーとの類推の方がより有用です。  

医療イメージアプリケーションでは、超音波トランスデューサーの要素の振動により高周波 (≥20KHz) 不可聴音波が生成されます。光波と非常に類似したこれらの音波は、トランスデューサーからの距離と分析対象素材の性質によって、吸収されるか、音源に後方反射されるか、複数方向に散乱されます。トランスデューサーに戻される音波の周波数・方向・強度は、体内の解剖学的特徴の詳細と正確な画像の生成に十分です。

OTDR 測定用語

OTDR のバックグラウンドにある技術の理解は、OTDR 測定プロセスに不可欠な幾つかの基本概念から始まります。

  • 減衰

    伝送過程での光信号パワーの低下。 減衰はキロメートルあたりのデシベル (dB/km) で表現。信号の低下はスプライス、コネクター、または光ファイバ自体に内在の損失に起因します。全体的な性能を評価する際、システムの減衰を理解することが重要です。

  • 後方散乱

    光源に向けて戻される光波の拡散反射を表す用語。光源に戻る光は下り信号強度の損失を表すため、後方散乱量は全減衰量の一つの測度となります。OTDR 測定では、後方散乱量はテストパルスのおよそ百万分の一に過ぎません。

  • 反射

    表面に当たってから反射される光の比率の測定値。後方散乱光とは異なり、反射光は多数の方向に拡散されず、直接光源に戻されます。接続とスプライスは光源に反射するため、これらの要素の位置・状態変化・信号損失を決定する適切な OTDR 測定が可能になります。

  • 屈折

    屈折とは、光波が一つの媒質から別の媒質の物質に入るときの進行方向の変化を表します。反射される光量は、スプライスにより結合された 2 本のファイバの屈折率の違い、ガラスファイバ内の不純物、コネクター内の材質の変化、またはケーブル内のその他の材質変化によって決まります。

OTDR 測定手順

OTDR 測定プロセスは機器の種類、被試験光ファイバケーブル、測定目標によって異なりますが、どの OTDR 測定アプリケーションにも不可欠な共通手順が幾つかあります。

  • 参照ケーブル

    どの機器をリファレンスケーブルや被試験ファイバに接続する前にも必要な主要ステップは、各コネクター端面の検査です(OTDR ポート、参照ケーブル、パッチパネルなど)。詳細は、当社のファイバ検査ページで VIAVI の接続前検査方法をご覧ください。.

    OTDR 測定セットアップの次ステップは、ファイバーの両端にローンチケーブルとレシーブケーブルを適切に接続することです。ローンチケーブルは OTDR とファイバー間のリンクで、テストパルスを安定化させ、OTDR がテストパルスの送信から回復して被試験ファイバの最初のコネクターが「見える」、つまり特性評価できるようにするために使用されます。接続コネクターは、接続部分からの反射率を最小限に留めるために互換性のあるものを選択する必要があります。ホース用水栓がホース自体にしっかり接続されていないか歪んで接続されている場合に水が漏れて接続部から後ろ向きに流れ出すといった例をご想像ください。この例を OTDR 測定に当てはまると、接続不良および/またはコネクターとケーブル端面間の隙間によるレーザー光の過剰反射という結果になります。このような不良ローンチ接続状態では、OTDR のレシーバーが過負荷となり被試験ファイバに提供されるレーザーパルスパワーが大幅に低下しますが、これはファイバの最初の短いセクションしか「見えない」、つまり特性評価されないことを意味します。遠端のレシーブケーブルは、全体の長さとケーブルの最終コネクターにおける損失を正確に測定するために使用されます。ファイバ特性評価の詳細を見る。.

  • OTDR 測定パラメータ

    最先端 OTDR を使用する際に必要な真の専門知識は、測定器上で利用可能なOTDR 測定パラメータを理解し、その分解能および確度を最適化することから得られます。OTDR 測定パラメータ設定には通常、以下が含まれます。

    • レンジ:ファイバ全長に基づく適切なレンジ(距離)を設定
    • パルス幅:送出される各レーザーパルスの持続時間を設定
    • 取得時間:反射光測定値を平均するための持続時間を設定
    • 屈折率:被試験ケーブル材質の屈折率に一致する

    一般的には、機器設定を通して達成できる分解能レベルはケーブル長によって決まります。長いケーブルのテストでは感度が低下する場合があります。平均化時間を長く取ることでも、信号対ノイズ比が高まり、これによりテスト結果が「平滑化」できるため、分解能を向上できます。

    OTDR 測定セットアップ時に、システム全体での損失しきい値、および各接続とスプライスでの個別の損失しきい値を事前に指定可能です。これらは、業界標準またはプロジェクト固有の OTDR 測定標準に基づくものとします。システムマーカーを使用して、各被試験要素の仮想開始点と終了点を示すことができます。

  • OTDR オート測定

    多くの OTDR 測定モデルには、測定器が被試験システムに最適な設定を自動的に判断する「オート測定」機能が含まれますが、これらの基礎設定について、およびそれらが測定結果にどのように影響を及ぼすかを理解することが重要です。新しいオート測定は複数パルス幅を使用し、ファイバリンクの始め、中間にあるスプライスまたはスプリッター、および遠端セクションでのクローズイベントの特性を正確に評価するために最適なものを選択できるようになっています。この機能を使用するとセットアップ時間を大幅に短縮できますが、カメラの「オートフォーカス」モードと同様、プロの手により改善できる場合があります。

OTDR 測定結果の解釈

OTDR 測定が完了したら、システムは OTDR 測定結果を数値とグラフ形式で表示します。 x 軸は距離を、y 軸は信号損失を dB で表示します。グラフ(トレースとも言う)では、各接続部、スプライスまたは破断部がその部分での信号損失および反射特性と共に明確に表示されます。最近の OTDR ではこのトレースを変換し、各要素とイベントが見やすいアイコンで表されて、合否情報が即座に表示され、各要素/イベント名が明確に示されます。

ファイバの長さは、ファイバ内のガラスの屈折率に基づいて計算されます。このため、正確な OTDR 測定結果を得るためにはこの値が正しく設定されることが重要です。

テストパルスが送信され反射(または散乱)されてレシーバーに戻されるまでにかかる正確な時間が分析され、コネクター、スプライス、その他の損失イベント場所が特定されます。

損失しきい値を最初に設定した場合、ケーブル全長の各要素部分での合格または不合格が表示されます。ケーブル全長で合格でも 、1 つまたは複数要素部分が不合格である場合もありますし、その逆も起こりえます。このため、前述した過去の OTDR 測定からのデータストレージがトラブルシューティングに役立ちます。

OTDR 測定器の種類

機能セットとコストには大きなバラツキがありますが、今日の市場での OTDR 測定器の主流には 2 種類あります。

  • ベンチトップ

    この用語は一般的にラボや製造プラントで使用される OTDR を指します。ベンチトップ機器はラボのワークベンチや製造テストベイに置くことができ、通常、大型ディスプレイと AC (コンセント)電源接続を特徴とします。この種類の OTDR 測定器には、MPO テスト用の光スイッチ機器などメインフレームに接続されたプラグインポートの形での拡張機能が含まれることがあります。この種類の OTDR 測定器は一般的により高価ですが、非常に正確な OTDR 測定結果を得るために高レベルの確度、感度、または長距離測定(固有の高パルス強度での)が必要な場合に必要になる可能性があります。

  • ハンドヘルド OTDR

    名前が示すように、ハンドヘルド OTDR 測定器は軽量(1kg 未満)、ポータブルで通常バッテリ駆動。フィールド用途に最適化されています。価格/性能比が請負業者およびファイバ敷設者が複数アプリケーションで光ファイバケーブルを敷設、認証、トラブルシューティングするために最適化されています。ユーザーインターフェイスは通常簡単でわかりやすいため、エンジニアは誰でも最小限のトレーニングだけで、この測定器を操作し、OTDR 測定結果を理解できるようになります。Wi-Fi や Bluetooth など、さまざまな接続機能を利用すると、作業オーダーを受け取って測定結果を転送するワークフローが簡単になります。

  • 組込み型 OTDR

    組込み型 OTDR はラックマウントタイプです。これらは、ネットワーク機器または監視システム内に収容できるよう、小型設計となっています。これらは通常、電子部品と同様、コスト最適化のために大量生産されます。ファイバネットワークインフラの連続的でプロアクティブな監視の必要性増加により、これらは今後の最重要コンポーネントとなっています。ラックマウント型 OTDR は光スイッチとの組み合わせで、自動的に多数のファイバ間を周期的測定します。この測定周期は非常に重要なファイバまたは顧客を優先させることができます。これらの ファイバ監視アプリケーションは、インサービスの監視にも、アウトオブサービス監視のためのダークファイバの監視にも使用できます。

OTDR の仕様

専用アプリケーションに適切な OTDR を選択するためには、OTDR の仕様を理解することが重要です。

  • ダイナミックレンジ

    ダイナミックレンジは、これによって観察できるファイバの長さが決まるため、OTDR の最も重要な特性の一つです。ダイナミックレンジが高いほど、信号対ノイズ比が高くなり、トレースとイベント検知がしやすくなります。ダイナミックレンジはすべてのメーカーが使用する標準的な計算方法がないため、決定は比較的困難です。ダイナミックレンジは、ファイバの近端での後方散乱トレースの外挿点とファイバ終了後のノイズフロアの上部間の差として定義されています。ダイナミックレンジはデシベル (dB) で表します。この測定は 3 分間にわたり行われ、結果が平均化されます。

  • イベントデッドゾーン

    イベントデッドゾーン (EDZ) は不飽和反射イベント(通常、2 つの接続)を見分けるために必要な最小距離です。反射イベントが EDZ より近く置かれている場合、OTDR はそれらを 1 つのイベントとして表示します。EDZ はパルス幅に依存します。パルス幅が狭いほど、EDZは小さくなります。

  • 減衰デッドゾーン

    IEC 61745 規格では、減衰デッドゾーン (ADZ) は反射(コネクターなど)または減衰(スプライスなど)イベント後の最小距離として定義されており、この間で非反射イベント(スプライスなど)を測定できます。イベントが ADZ より近く置かれている場合、それらはトレース上で 1 つのイベントとして表示されます。ADZ はパルス幅に依存します。パルス幅が狭いほど、ADZ は小さくなります。

  • 波長

    OTDR は波長に基づいて測定します。一般的に使用される波長はマルチモードファイバでは 850nm と 1300nm で、シングルモードファイバでは 1310nm、1550nm、1625nm です。フィルターされた 1625nm または 1650nm をメンテナンスに使用することで、トラフィック波長との干渉を回避できます。C-/D-WDM 波長は C- または D-WDM チャンネルを搬送するシングルモードファイバリンクのコミッション、アップグレード、トラブルシューティングに使用します。

OTDR 測定器の校正

すべての測定機器にとって、定期校正により機器のバイアスを監視して修正し、参照規格に基づいて関連機能をリセットすることが重要です。NPL 作成の「ゴールデンファイバ」のようなゴールドスタンダードケーブルが好まれる場合もあれば、物理的な参照規格が必要ない電子/光シミュレーションによる校正アプローチが提案される場合もあります。

正確なOTDR 測定が不可欠な業界では、校正規格として IEC 61746 規格および TIA/EIA-455-226 IEC 規格から適応)が認識されています。

IEC 規格にはポイントツーポイントの確度・線形性・減衰・パワー出力・遅延、およびその他の属性の校正に特有の実践が含まれています。  その複雑さのため、OTDR の校正は OTDR 機器メーカーや認定校正ラボに任せるのが適切です。

OTDR 測定の将来

低価格で多くの機能・確度・分解能を提供することは、常にある課題です。  OTDR オート測定アルゴリズムの改良により、エンジニアが使いやすくなり、もっと受け入れられるようになるでしょう。  同様に、反射過負荷問題の克服に関連した改良は、OTDRアプリケーションの新分野への拡張を助けることでしょう。

光ファイバテクノロジーに関しては、数世紀にわたる延伸ガラス技工の副産物と現代の革新および最適化の統合により、今日のグローバル社会における通信ニーズを満たす革命的に新しい方法が作り出されることとなりました。光ファイバネットワークのデータ負荷需要が増し続けるにつれて、これらの課題に対応するために OTDR 測定機能は改善し続ける必要があります。

OTDR 測定のようなテクノロジーなしでは、光ファイバの高度なアプリケーションは実現不可能です。  数千マイルに及ぶ、髪の毛程度の太さしかない光ファイバの内部を「見る」能力は驚くべき技術であると共に、実用的な必要品でもあります。  


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