Raptor は、ソフトウェア通信アーキテクチャ（SCA）に基づいたオールインワンの統合型テストおよび開発ソリューションです。Raptor は、eCo Suite、Signal WorkShop™、設定可能モジュール式プラットフォーム（CMP）の 3 つの VIAVI の主力製品を組み合わせたもので、SCA ソフトウェア定義システム（SDS）の設計、開発、エミュレーション、テストに最適です。Raptor は、コンセプトから製品化に至るまで、SCA ソフトウェア無線機またはシステムの開発プロセスを加速するための究極の柔軟性とパフォーマンスを提供します。
コード名 RAPTOR のこの設定変更が可能な統合型モジュール式オープンスタンダードベースプラットフォームは、現在および将来の要件を満たすように設計されています。RAPTOR は、戦術通信、電子戦、信号インテリジェンス、レーダー、ロボット工学などに見られる複雑な組み込みソフトウェア定義システムの開発とテストに最適なソリューションです。
特長
- 完全に統合されたプラットフォームを使用して開発をスピードアップ
- ユーザーのターゲットプラットフォームをエミュレートするように設定可能。
- オープンスタンダードアーキテクチャに従っているため、特定のソリューションに固定されない。
- 米国国防総省が認証ツールに使用しているものと同じ SCA コア フレームワーク
- システム統合ではなく、アプリケーション開発を重視。
- アプリケーションは、SCA ベースのターゲットプラットフォームに簡単に移植可能。
- 必要な機器の数量を削減する統合型開発およびテストプラットフォーム。
利点
- Raptor は開発環境およびテスト・測定システムを提供する多目的機器です。
- Raptor は完全に統合された SCA 開発環境であり、顧客はプロジェクトの開発を迅速に立ち上げて進められるようになります。
- Raptor は SCA ベースであるため、CMP は最終プラットフォームを模倣でき、Raptor で開発されたアプリケーションは最終製品に簡単に移植できます。
- SCA スイートは、米国国防総省認証ラボによって SCA 認証試験ツールの開発に使用されているため、顧客のアプリケーションと無線機器の認証は非常に簡単です。
アプリケーション
- Raptor は、ソフトウェア通信アーキテクチャ（SCA）に基づいてソフトウェア定義システム（SDS）を開発している機器メーカー、研究機関（産業界および政府機関）、および学術機関にとって最適な SCA 開発およびテスト環境です。
- Raptor は、電子戦（EW）、シグナルインテリジェンス（SigInt）、レーダーなどの無線通信ドメインの開発とテストにも最適なソリューションです。
設計
RAPTOR は、開発の簡素化、ソフトウェアの移植性の効率化、SCA 規格準拠の確認に役立つ、直感操作の使いやすい設計ツールを提供します。
- コンポーネントベースのアプローチにより、信号処理ブロックをグラフィカルに組み立てることで、アプリケーションを迅速に設計できるようになります。
- 周辺機器用標準ベース API を使用して、アプリケーションをハードウェアから分離し、プラットフォームへのソフトウェアの移植性を促進して、将来の開発をサポートします。
- 数百の検証ルールを備えた直感的なグラフィカルモデルベースの設計により、開発が大幅にスピードアップされ、SCA 規格準拠が保証されます。
開発
eCo スイート SCA 4.1 を使用すると、アプリケーションの設計、開発、実行を素早く開始できます。eCo スイートは、SCAv4.1 コアフレームワークに加え、設計およびモデリングツール、ソフトウェアの展開を監視し、パフォーマンスを最適化するためのランタイムイントロスペクションツールを提供します。
eCo スイートは使いやすく、SCA のエキスパートである必要はありません。アプリケーション開発は、SCA 準拠のプリセット信号処理ブロックをワークスペースにドラッグアンドドロップし、SCA ツールで波形モデルに従って SCA コードを自動的に生成するだけの簡単なものになります。
エミュレート
ソフトウェアをターゲットプラットフォームに移植する前に、RAPTOR をサロゲートプラットフォームとして使用し、アプリケーションをリアルタイムで実行およびテストします。
- 直感操作ユーザーインターフェイスからアプリケーションをインストール、設定、開始、停止します。
- ソフトウェア展開戦略をリアルタイムで修正して、アプリケーションのパフォーマンスを最適化します。
- 提供されている DSP ツールボックスの信号処理ブロックを使用してチャネル特性をエミュレートします。
テストと分析
RAPTOR を使用して、完全に統合された信号解析ツールである Signal Workshop によるワイヤレスアプリケーションのパフォーマンステストを行います。アンテナポートに直接接続するか、信号処理チェーン内にソフトウェアプローブを挿入してシステムパフォーマンスを分析します。
- 合成 RF 信号または環境から記録された実際の信号を使用してアプリケーションをテスト。
- 時間、周波数、変調ドメインの信号特性や位相コンスタレーションを表示。
- Signal Workshop の高解像度視覚化ツールを使用して、信号対雑音比、隣接チャネル干渉、フィルターの性能、同期の堅牢性などを分析。
- 独自のテスト信号を作成するかライブ信号を記録してシミュレートされたまたは実際の干渉環境でパフォーマンスを分析し、実際の信号と合成信号を組み合わせるなどして、処理チェーン内で再生。
Raptor は、SCA に基づくソフトウェア定義システム（SDS）の開発およびテストのための完全に統合されたプラットフォームです。Raptor は、以下の標準構成とオプションの構成を提供します。
設定変更が可能なモジュール式プラットフォーム（CMP）
mA-1302/1305 アドバンストハイパフォーマンス AXIe シャーシモジュール
最新のモジュール式テストソリューションポートフォリオの基盤
mA-3011 AXIe 組み込みホスト、2.4GHZ クアッドコア i7
mA-3011 は、モジュール制御用の外部ホストプロセッサの必要性をなくすことで、AXIe ベースのサービス展開用のコンパクトな統合型ソリューションを提供します。
mA-3310/3320 AXIe 組み込みフィールドプログラマブルゲートアレイ
mA-3310/3320 は、非常に要求の厳しい信号処理の開発とプロトタイピングのための追加の計算能力をユーザーに提供します。
mA-3A01 高性能 AXIe 大容量データストレージモジュール
最大 4 つの NVMe（不揮発性メモリーエクスプレス）ソリッドステートドライブ（SSD）をサポートする mA-3A01 大容量ストレージトレイ
mA-6806 AXIe ベクトル信号トランシーバー
mA-6806 は、ベクトル信号アナライザの測定機能とベクトル信号発生器の任意波形再生機能を組み合わせた業界初のモジュール式 AXIe ソリューションです。
mA-6A30 30GHZ ダウンコンバータ付き AXIe ベクトル信号トランシーバー
mA-6A30 は mA-6806 を基に構築されており、ベクトル信号アナライザの機能を最大 30GHZ まで拡張できます。
ユーザーアプリケーションのモデル化、設計、開発を行います。
eCo スイートには以下が含まれます。
SCA v4.1 コアフレームワーク： 米国国防省が認証ツール開発の実装基準として使用。
- eCo Architect： SCA アプリケーションのモデリングと開発のためのソフトウェアツール。すべての SCA コードは Architect によって自動的に生成され、ユーザーはその信号処理コードを挿入。
- eCo Inspector： SCA アプリケーションをテストするためのソフトウェア ツールである eCo Inspector は、デバッグのためにプラットフォームと信号処理をインストール、設定、開始、停止、検査するために使用。プラットフォーム上のソフトウェアの展開戦略を変更して、パフォーマンスを向上。
- eCo DSP Toolbox： 無線通信システムで使用される主要信号処理アルゴリズムライブラリ。 各アルゴリズムはスタンドアロンの SCA コンポーネントとして提供されており、eCo Architect キャンバス上にドラッグアンドドロップするだけで接続でき、アルゴリズムの開発が大幅にスピードアップされます。
Signal Workshop
VIAVI の RF 信号モニタリングおよび分析ツール Signal WorkShop を eCo Inspector と組み合わせると、波形アプリケーションのデバッグにこれまでにないアプローチをとることができます。信号処理チェーンの内部を調べるか、チェーン内に信号を注入して、信号の品質とアルゴリズムのパフォーマンスをリアルタイムで分析します。以下をはじめ多数の分析を実行します。
- スペクトラム解析/フィルターの性能/相互変調積
- 変調ドメイン解析/コンスタレーションのプロット/アイダイアグラム
- スペクトログラム/時間プロット
