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MPO 接続への光ファイバー網の移行が加速するにつれ、従来のテストツールがテストには不十分であることが分かってきています。MPO 向けではないツールを使用したことで、検査およびテスト中に余分な手順が必要になったり、テストに追加の機器が必要になったりするなどの問題が発生していました。これによりテストに時間がかかり、作業者にとっては頭痛の種となります。
VIAVI ソリューションズは、業界トップの世界中で実績のある MPO テスト専用のテストソリューションを開発しました。包括的なポートフォリオにより、作業者はどのような光ファイバー網でも確かな MPO 性能を確保することことができます。当社ソリューションはテストの効率化に役立つばかりでなく、テストを正しく実施することによって不要な手順を排除し、テストのベストプラクティスの徹底にも役立ちます。
VIAVI は 4 つの画期的・高速なソリューションで MPO コネクターテストの進化に取り組んでいます。
MPO 市場調査を見ると、回答者の大半が光ファイバー網の MPO 利用は今後 3 年で 20% 超増加すると予測しています。この急成長は、ネットワークを所有する事業者ばかりでなく請負事業者にとっても MPO が不可欠であることを意味し、作業者は市場動向やベストプラクティスに通じておく必要があります。MPO の各種各様の新しい概念や用語、アーキテクチャ、テスト方法はやや近づき難く感じるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
人によっては、シンプルさを維持するために新しいツールやワークフローは必要ないと考える人もいるかもしれません。つまるところ、動作しているなら変更は不要、ということではないでしょうか? 早くから新しい技術を導入する場合は、新しいやり方を学ぶために要する時間とエネルギーを考慮しなければなりませんが、最終的には新しいやり方がベストプラクティスになるときがきます。MPO 技術を利用する光ファイバー網にとっては、今がその時期なのです。簡単に言えば、このことに通じている請負事業者はより大きなビジネス創出機会を手にすることになります。ネットワーク所有事業者もまた業界の変化を認識する必要があります。所有するネットワークのコストや品質全体に悪影響を及ぼす可能性のあるツールやシステムを使用している請負事業者と仕事をするリスクを冒す理由はどこにもありません。
本ページは、現在の光ファイバー技術から恩恵を受けているユーザーを対象にしています。多芯ファイバー接続の普及が光ファイバー網の構築と効率的なテストにどう影響するのかを理解し、MPO の基礎をしっかりと理解することで万全に備えてください。これにより仕事に合った適切なツールを選択できるようになります。現在の状況を理解してもらうべく、まずは MPO の主な概念をまとめておきましょう。
MPO コネクタは、多くの作業者がすでに親しんでいるファイバーコネクタ (LC や SC など) と異なるため、MPO 接続を理解するのは難しいと感じるかもしれません。通常「並列光 (parallel optics)」とも呼ばれる MPO コネクタは、1 つのコネクタのファイバー数 (8 芯、12 芯、24 芯など) が多くなるにつれてその分考慮すべき要素が多くなります。この節では、すべてではありませんが一部の用語および概念をまとめています。
詳細を見る:ビデオ:多芯ファイバーのテストの基本:MPO コネクタの概要
並列光は必要とされるスピードの達成に役立つばかりでなく、ネットワークの移行にも役立ちます。MPO はバックボーンソリューションとして局所的に利用されているだけではありません。今や、サーバーおよびスイッチにいたるまでの接続方法になっています。複数の「レーン」を使用することで高速化が可能になっています。複数のレーンをまとめて 1 つの「パイプ」にすることができます。1 つの「レーン」の現在の最高速度は 50Gbps です。50Gbps を超える速度を実現するには、複数のレーンを利用します。これを実現する最も簡単な方法の 1 つは、MPO のように同じコネクタに複数のファイバーをまとめることです。以下の表に例を示します。
レーン 1 つあたりの速度 | レーン数 | 得られる速度 | MM 技術 | SM 技術 |
10Gbps | 1 | 10Gbps | 10GBASE-SR | 10GBASE-LX |
10Gbps | 4 | 40Gbps | 40GBASE-SR4 | 10GBASE-LR4 |
10Gbps | 10 | 100Gbps | 100GBASE-SR10 | -- |
25Gbps | 4 | 100Gbps | 100GBASE-SR4 | 100GBASE-LR4 100 PSM4 |
SC や LC などの単芯コネクタは、両方のコネクタのファイバー芯線を 1 列にするスリーブからなるアダプタで結合されます。MPO コネクタの場合、この整合化は 2 つの位置合わせピンがある 1 つのコネクタと、対応するソケットからなるもう 1 つのコネクタを使って行われます。この方法はすべてのファイバー芯の正しい整合に役立ちますが、ネットワークの設計やリンクの接続、MPO テストの実施時に問題が生まれる原因になります。
詳細を見る:ビデオ:多芯ファイバーのテストの基本:MPO の整合化とは
光ネットワークで使用されている用語「極性」は、伝送する信号を適切な受信側に正しく方向付けることです。MPO アプリケーションでは、ケーブルの種類ごとに極性の構成が異なるため、ファイバー芯数が増えると、その分複雑さが増します。
コンポーネントの組み合わせはそれぞれで異なり、特に既存の特性が不明なシステムでネットワークをアップグレードするときは非常に間違いが起きやすくなります。
詳細を見る:ビデオ:多芯ファイバーのテストの基本:MPO コネクタの極性について
バックボーン
MPO バックボーンは「リンク」の基礎となるケーブルです。バックボーンは「トランク」と呼ばれて高密度のケーブルで構成され、複数のリボンファイバーを、バラバラの複数のケーブルに分割するのではなく、1 つのジャケットにまとめることで敷設プロセスを簡略化できます。リボンファイバーの両端にはそれぞれ MPO コネクタがあり、1 つのアダプタパネルまたはブレークアウトカセットに接続されます。
リンク
リンクは 2 つの場所の間の恒久的な接続のことです。通常、リンクはパッチパネル間または配線盤の間の配線のことで、アダプタパネルやカセットが含まれることもあります。ファイバーのリンクは接続とそれら接続のスプライスで構成できます。リンクの 2 つの場所はラック同士のこともありますが、多くの場合は、ラックと何らかの配線盤です。場合によっては、2 つの接続ポイントが高密度のカセットのこともあります。その場合、MPO はバラバラの LC または 8 芯 MPO リンクなどの芯数の少ない接続に分割されます。
チャンネル
チャンネルは機器間の接続のことです。チャンネルは、リンクとそのリンクの一方の端の機器コード (パッチコード) で構成されます。ここでもまた場所によって、機器コード (equipment cord) は「パッチコード (patch cord)」と呼ばれていることがあります。規格の世界では機器コードの呼称が一般的であり、ファイバーのリンクのどちらの側でもそう呼ばれます。下図では、リンクの一方の側はスイッチ、もう一方の側はサーバーです。実際のアプリケーションでは、スイッチはどちらの側にあってもかまいません。
詳細を見る ホワイトペーパー:並列光をテストする
主な用語と概念の基礎はこれぐらいにして、ここからは、いくつかの形態のアーキテクチャにおける MPO の接続性を見てみましょう。
MPO アーキテクチャは汎用性があり、このため、さまざまなアーキテクチャで利用可能な非常にスケーラブルな設計ソリューションになります。バックボーン、リンクおよびチャンネルの知識を背景に、実現可能な MPO アーキテクチャをいくつか考えることができます。
この節では、よくあるシナリオのうちの 7 つを取り上げます。多様な構成のため最初は近づきがたいと思えるかもしれませんが、基本的には 3 種類のネットワークです。どのシナリオでも、MPO コネクタからなるバックボーントランクが使用されます。帯域幅の需要が増大する分、MPO の接続量も多くなります。連続性をもたせるため、これらシナリオのどれもサーバーとスイッチ間の接続を表していますが、MPO はさまざまな種類の機器間 (スイッチ同士など) の接続に使用できることを忘れないでください。
シナリオ #1:LC-LC 間リンク (LC-LC 間チャンネル)
下図では、MPO バックボーンはカセットに接続されています。機器コードを追加することでカセットは分割され、個々の LC リンクと LC チャンネルになります。要求される仕様がマルチモードで最大 25G、シングルモードで最大 200G の場合、多数の双方向 LC ペアをバラバラに繋ぐよりも、MPO バックボーンを 1 つ使用する方がずっと効率的です。この例では、トランクを 72 芯にして、カセットを使用してそれを 36 本の双方向 LC リンクに分割しています。このシナリオでは、バックボーンファイバーをテストする必要はなく、LC カセットの前面でリンクをテストすることになります。
シナリオ #2:LC-MPO 間リンク (LC-LC 間チャンネル)
下図のアーキテクチャ例は、最初の例とほぼ同じです。違いは、図に見られるようにサーバー側のリンクが MPO 接続のままであり、そこから MPO-LC 間ブレークアウトケーブルとのリンク後に LC にブレークアウトしていることです。この構成は、機器のラックスペースが非常に貴重なときに優れた選択肢です。この種の設計選択では、柔軟性がやや損なわれるという点も考慮してください。サーバー側では、密度を高めて、もっとスッキリとしたソリューションが得られる可能性があります。これに対し、LC のカセット側 (図の左側) では、依然としてファイバーの密度の課題が残ります。このシナリオでは、リンクテストの一方は LC、もう一方は MPO になります。
シナリオ #3:MPO-MPO 間リンク (LC-LC 間チャンネル)
下図の LC チャンネルはその他の構成と同じです。ただし、リンクの両端は機器への LC 接続ではなく MPO 接続です。こうすることで、チャンネル両端のパッチパネルの密集度をずっと大きくすることができます。ラックでのファイバー管理はスッキリと整理されています。ただし、この構成は上述したように、柔軟性の妨げになる可能性があります。スイッチ側で変更の必要が生じた場合は、ファンアウトケーブル全体を交換する必要があります。このシナリオでは、リンクテストの両端は MPO になります。
「レーンとスピード」の節で触れたように、40/100Gbps アーキテクチャの大半は、1 つの MPO コネクタの 4 つのレーン (すなわちは全部で 8 本のファイバー) を必要とするだけです。バックボーンは一部 1/10G アプリケーションと似ていますが、違いはサーバーとスイッチの機器が所定の QSFP トランシーバを使い始めるチャンネルで起こり始めます。
シナリオ #4:MPO-MPO 間リンク (MPO-LC 間チャンネル)
下図ではバックボーンはシナリオ 3 同様に MPO-MPO のままです。ここでの違いはチャンネルにあります。今や左側のスイッチには、MPO 機器コードを接続できる専用の QSFP トランシーバがあります。右側のサーバーでは、MPO 接続を 4 対の双方向 LC ペア (ファイバー 8本) に分割するブレークアウトケーブルを使用しています。このシナリオでは、リンクテストの両端は MPO になります。
シナリオ #5:MPO-LC 間リンク (MPO-LC 間チャンネル)
このシナリオではスイッチ側 (図の左側) の QSFP に注目してください。バックボーンからのファイバー接続はカセットに入り、図の右側に示されているようにサーバー側で個々の LC 接続に分割されています。4 台のサーバーからなるフル装備のラックの正面に立っている場面を想像してください。上から順にサーバー 1 台、中央に 2 台、一番下に 1 台です。10G または 25G 接続にするには、ラックの一番上に LC カセットを取り付けて、一番下のサーバーに双方向 LC ペア 1 対を繋ぎます。そして、上から 3 台目と 2 台目、最後に 1 台目のサーバーのそれぞれに双方向 LC ペア 1 対をつなぎます。一般に、この構成は機器のラックスペースが非常に貴重なときに利用します。このシナリオでは、リンクテストの一方は MPO、もう一方は LC になります。
シナリオ #6:MPO-MPO 間リンク (MPO-MPO 間チャンネル)
短距離 4 レーン技術 (SR4) を使用して 40G または 100G ソリューションの増設を考えているとしましょう。これは、チャンネルの両端を MPO-MPO 接続に入れ替えることで実現できます。アクティブな機器は QSFP (Quad Small Form-factor Pluggable) を利用してエンドツーエンドに 40/100G を実現します。このシナリオではリンクテストの両端は MPO であり、12 本ではなく 8 本のファイバーをテストすればよいだけです。
シナリオ #7:MPO-MPO 間リンク (MPO-MPO 間チャンネル)
このシナリオは、数通りの異なる MPO 接続を使った真の高密度 40/100G ソリューションです。1 本のバックボーンケーブルが一連の 24 芯 MPO コネクタとなり、それぞれ 1 つのカセットに繋がります。そして、各カセットは独立した 3 つの 8 芯ファイバーに分割されて、QSFP に接続されます。レイアウトの観点からは、この例とシナリオ 3 の例の間には違いはありません。しかし、テストの観点から留意すべき点があります。このシナリオではリンクテストの両端は MPO であり、12 本ではなく 8 本のファイバーをテストすればよいだけです。
これまで説明した各種アーキテクチャを理解していただけたでしょうか。以降は、光ファイバー網において MPO は例外的ではなくなっている現実を見てみます。MPO は一般的になっています。ネットワークが変化するにつれ、テストのニーズもまた変化します。
ネットワーク所有者やネットワーク事業者は 1 日の終わりにネットワークが安定していて期待通りの働きをしてくれること求めます。敷設や保守管理を請け負った事業者の場合は、自社の行っている作業がクライアントの要件に合致していることを確認する必要があります。既知の規格に基づいて正確なテスト結果を提供することは、請負事業者とネットワーク所有者の間で合意できる保証事項です。詰まるところ、請負事業者はクライアントに満足してもらう必要があり、データセンターの所有者は自分のネットワークに対する信頼が必要です。
請負事業者であれば、その業務の大部分はファイバーインフラストラクチャを敷設して、その敷設したファイバーをテスト・認証することであり、設置したシステムを通じて最終的にアプリケーションがファイバーで配信されることを確認することです。認証試験は、クライアントの要件に従って作業内容が導入されていることの証明です。一般にそうした要件は業界規格に基づいています。北米などの地域の場合、光ファイバーの配線と部品に関する規格で最も認められている規格は TIA-568.3 です。ヨーロッパなどの地域の場合は IEC 14763-3 です。これらは異なる規格ですが、両者の要件には強い調和性があります。敷設したリンクについて、どちらの規格も 2 つのレベルの認証試験の実施を規定しています。
ネットワークの所有者または事業者であれば、ファイバーインフラストラクチャの完全性を確認することは業務上の必須事項です。大企業を経営している場合であれ、複数のデータセンターあるいは FTTH や FTTA ネットワークで MPO を使ったサービスプロバイダー事業を運営している場合であれ、光ファイバー網の正しいテスト方法を理解しておくことで、適切な MPO テストツールと手順を使用して効率的かつ予算の範囲内でネットワークの機能について測量可能な証拠を提出することについてチームや採用した請負事業者と知的な会話を交わしたり、明確な期待を設定したりできるようになります。
上記の 7 つの一般的なアーキテクチャシナリオで注目したように、光ファイバー網で MPO 接続を利用する方法は幾通りかあります。しかし、これに深入りするのは止めましょう。幾通りかのアーキテクチャが可能ですが、MPO テストシナリオは 3 通りあるだけです。以下のテスト手順に従うことで、MPO テストを短時間に行えるようになるばかりでなく、レポート作成作業も簡略化でき、プロセスがより効率的かつ少ない費用ですみます。
リンク内に MPO コネクタがある LC-LC 構成のテストは、通常の LC-LC テストと変わりません。リンクまたはチャンネルの端のコネクタが LC であるかぎり、MPO テストは LC 接続で行われる他のテストと同じです。Tier 1 基本テストの場合は、デバイスにすでにネイティブの LC ポートがある OLTS-85 などの光損失テストセット (OLTS) を利用でき、テストコードを計測器に直接接続できます。
前に触れたように、どのようなファイバー接続でも端面を清浄にしておくことは絶対条件です。LC-LC リンクまたはチャンネルの場合、どの接続であれ両側の LC コネクタはマイクロスコープで検査する必要があります。また、状況によっては、カセットの向こう側の MPO-MPO 接続を点検しなければならないこともあります。
詳細を見る:早分かりビデオシリーズ - OLTS-85P を使って Tier 1 基本テストを実施する
MPO-LC 構成のテストに既存の OLTS を使用する場合は、作業量がずっと多くなることを覚悟してください。このシナリオに単芯ファイバーと MPO リンクの両方が含まれているとしても、最善のテスト方法は専用の MPO テストソリューションを利用することです。通常の OLTS では、テストデバイスにネイティブの MPO ポートがないため、ずっと多くの労働力を集約しなければならないテストプロセスになります。MPO サイト側で MPO-LC ブレークアウトケーブを使用して、MPO コネクタを複数の LC コネクタに転換します。接続のすべてを検査しなければならず、その後双方向ペアを一度に 1 つずつ MPO テストします。複数のテストが必要になるばかりでなく、複数のテストレポートを作成することになります。
これに対し、MPOLx のような目的に合った専用のテスト用計測器を利用することで、このシナリオのテストは大幅に簡素化、合理化されます。複数の MPO テストを実施するのではなく、リンク全体の認証試験を 1 回のテストを済ませることができます。一方の側 (LC コネクタがある側) はブレークアウトケーブルを使用することになりますが、ブレークアウトケーブルで複数のファイバーが 1 つにまとめるられるため、1 回のテストだけでよく、すべてのテスト結果が 1 つのテストレポートにまとめられます。
以下にその手順を紹介しましょう。
MPO-LC リンクのテストで最初に行うべきことは、テスト対象の MPOLS と既存の MPOLP 間で単一コード基準テストを実施することです。テストローンチ用基準コード 1 本で両者を接続して、既存 MPOLP 側でセット基準テストを実施し、0dB になるようにします。ソース側の接続を切り離してはいけません。切り離すと、基準が失われます。
次にパワーメーターの接続を切り離し、パワーメーターの側でファンアウトケーブルを接続します。下図の例では、4 つの LC が 1 つの MPO に集約されています。合計 8 芯のファイバーに 4 つの双方向 LC。
基準を確認する。必ず基準を確認することをお勧めします。このためには、3 本目のケーブルを追加して、損失の有無 (先に各 LC を検査) を測定します。2 本の接続の間に入れたのですから、損失は .35dB 以下になるはずです。できるかぎり、特に LC 側は基準等級のコネクタを使用しますから、2 つの接続はかなり低損失のはずです。
この確認を終えたら、3 本目のテスト基準ケーブル (TRC) を取り外し、テスト対象のシステムに接続します。これで、リンクの損失が測定されます。
直前のシナリオ同様、MPO 認証試験専用につくられたテストセットを利用した方が従来の OLTS を使用するよりテストはずっと効率的になります。このシナリオは 40/100G シナリオで最も一般的であり、専用の MPO テストツールを利用した場合に最もシンプルになります。
詳細を見る:早分かりビデオシリーズ - MPOLx を使って MPO-MPO 接続に対する Tier 1 基本テストを実施する
次の表は、前述したアーキテクチャシナリオへのこれら MPO テストシナリオそれぞれの適用をまとめています。示されているとおり、14 あるうちの 10 のシナリオが MPO 接続の直接的なテストを必要とします。MPOLx のような専用の MPO テストデバイスを利用することで、これらシテストは大幅に簡素化、合理化されます。
テストシナリオ | アーキテクチャシナリオ |
LC-LC 間 | #1 (リンクテストとチャンネルテスト) |
MPO-LC 間 | #2 (リンクテスト) |
MPO-MPO 間 | #3 (リンクテスト) |
最後の数節は専門的になっています。MPO ネットワークの基礎を取り上げ、MPO テストシナリオは幾通りかあるものの、基本的には 3 つの異なるネットワークに集約されることを説明します。
単芯/双方向ファイバーテストツールを使用する MPO の問題点
MPO アプリケーションで単芯ファイバーテスト用計測器を使用することには、いくつかの問題点と複雑さが内在しています。従来のツールを使用して MPO ネットワークをテストすることは、大きな仕事にツルハシとシャベルを使うのに似ています。確かに仕事をやり終えることはできるのですが、すばやく効率的にできたどうか確認する必要があります。従来のツールは最善の選択肢ではないかもしれません。1 つに MPO テスト手順ではファンアウトケーブルは扱いにくく、ブレークアウトのストランドがどのファイバーに対応しているのか解読するのは厄介です。加えて、長期にわたってこれらの基準ケーブルの性能品質を維持するには、端面検査や清掃を行うことで正しくケアする必要があります。1 つのダストキャップが紛失すると、その露出部分が損傷して、ケーブル全体が使い物にならなくなる可能性があります。水道管を叩いて、想定していなかった新しい問題を起こすようなものです。
従来のツールによるプロセスを使用した環境では、通常 OLTS には LC または SC 入力ポートのいずれかにあります。このシナリオでは、テストデバイスに MPO コネクタを接続できません。そうではなく、MPO コネクタと、テスト用計測器ポートに接続されているテスト基準ケーブル (TRC) の間に追加のブレークアウト/ファンアウトケーブルを追加します。従来のツールを使用した MPO テストでは、こうしたハイブリッドケーブルが必要になり、そのプロセスは下図に見られるように不必要に複雑になります。
詳細を見る:ユースケース:MPO ネットワークをテストする
SC または LC のどちらにせよ、ファイバー世界の経験がある作業者は単芯ファイバーのコネクタを扱う仕事に慣れています。そうした作業者のテスト手順に変更を加えるとことは大変なことと感じられ、新しいツールの採用、プロセスの変更には必ず学習のための時間が必要になります。しかし、専用の MPO ツールを使えば、テストプロセスをシンプルにすることができます。下図をご覧ください。各デバイスはネイティブの MPO ポートを装備しています。このことは、ファンアウトケーブルが不要であることを意味します。MPO をコネクタ化したテスト基準コードは、テスト対象デバイス (DUT) に直結されています。また、VIAVI MPOLx などのデバイスにはマイクロスコープが内蔵されており、TRC ケーブルを検査できるばかりでなく、ビデオ表示画面などの追加のツールを不要にできます。
詳細を見る:ユースケース:MPO ネットワークをテストする
ファイバー端面検査
また、ファイバーの端面検査に専用のツールを利用すると、テストはずっと簡単にすばやく行えるようになります。近年、VIAVI ソリューションズは、「接続する前に検査してください」メッセージの一環として、ファイバーの検査とファイバー端面の清浄さに関係する数多くのリソースを発表しています。規格団体によってファイバー端面の品質と清浄さ管理に関する合否判定基準が確立されていますが、現場の作業者にとっては依然、現在進行中の問題です。ファイバーコネクタの端のゴミの大きさは 2~15μm であり、裸眼では見えません。ファイバー接続の両側を検査して、テストポートと基準コードが清浄であることを確認すると共に、ゴミによるクロスコンタミがないことを確認することが欠かせません。
詳細を見る:
考慮する複雑さが新たに生まれることは確かですが、MPO による光ファイバー網の変化を恐れる必要はありません。難しそうに聞こえるいくつの MPO の概念を、本ページではできるだけ分かりやすく説明しています。この記事では、MPO ネットワークを効果的に敷設し、保守するために必要な知識で武装するためのさまざまなリソースを引用しました。
それらリソースはどれも www.viavisolutions.com/mpo でオンラインで見ることができます。
ネットワークの所有者/事業者であれば、MPO テストプロセスを簡略化する責任があります。信頼性の高いテスト結果が常に求められており、専用の MPO テストツールを使用していない請負事業者を使用するリスクも回避しなければなりません。MPO 環境で従来ツールを利用することには、単純にリスクの高い非常に多くの回避策が必要になります。MPO テスト結果は常に信頼のおけるものではなりませんし、請負事業者にも最高水準のサービスを期待できなければなりません。
請負事業者であれば、もはやファイバーの専門知識は、10 年ないし 15 年前のように賞賛すべき知識とはみなされません。むしろ現在では最低要件の知識と言って良いでしょう。クライアントのニーズの変化に精通し、堅牢な MPO アプリケーションを旧式のツールでテストするという不用意な状態は避けなければなりません。今や、変化する一方のファイバー技術の世界では、成功を納め、競争力を維持し、事業を強化するために必要な情報はすべて揃っています。
VIAVI の MPO テスト製品またはソリューションで次の一歩を踏み出しませんか? あるいは、MPO テストに関する質問をしてみませんか? 下記のいずれかのフォームに記入してください。
Read the app note and explore a real life MPO network test use case.
Learn how network owners are migrating the physical connectivity toward architectures that utilize parallel optics.
Trends support the predicted growth and challenges of MPO
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