PCIe アナライザー

PCI Express 6.0、5.0、4.0 用最先端プロトコルアナライザー

PCIe Analyzers

過去 20 年間で、PCI Express(PCIe)は事実上の高速シリアルバスアーキテクチャとなりました。VIAVI は、一連の先進 PCIe アナライザーを開発することで、PCIe の普及をサポートし、システムおよびコンポーネントの業界標準への準拠を保証しています。VIAVI は Peripheral Component Interconnect Special Interest Group(PCI-SIG)の貢献メンバーとして、PCI Express の広帯域幅性能と信頼性を実現する革新的なテスト手法と仕様の策定に直接関与してきました。

PCIe アナライザーとは?

PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)は、業界標準のコンピュータバスアーキテクチャです。PCIe は、コンピュータ内部接続用の PCI およびアクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)インターフェイスの後継として 2002年に初登場し、現在では第 6 世代に近づいています。PCIe は、ポイントツーポイントのトポロジーを使用して、接続された各デバイスに個別の高速リンクを提供します。 

PCIe シリアル拡張バスおよび関連コンポーネントの仕様は、すべての PCI および PCIe 規格を所有し維持する業界コンソーシアムである Peripheral Component Interconnect Special Interest Group(PCI-SIG)によって定義されています。

PCIe アナライザーは、PCIe インターフェイス経由で転送されるデータパケットをキャプチャして解釈するために使用される強力なテストソリューションです。データを有用なプロトコルデコードに変換し、関連する PCI-SIG 仕様への適合を評価します。論理エラーはすべて検出され、特性評価されます。 

先進 PCI Express プロトコルアナライザーは、同じプラットフォーム上にエクササイザーやジャマー機能を搭載している場合があります。これにより、より少ないセットアップ時間で、より費用対効果の高い堅牢な PCIe のテストと開発が可能になります。

VIAVI PCIe アナライザーで利用できるのは PCIe のどのバージョンですか?

PCI Express は、すべてのバージョンで下位互換性を保ちつつ、リリースするるごと帯域幅と速度が倍増するという高い基準を維持してきました。開発者とメーカーは、信号損失、クロストーク、レイテンシなど増え続ける技術的な課題にもかかわらず、これらの目標を達成し続けてきました。

多用途でユーザーフレンドリーな VIAVI PCIe アナライザーは、これらの変化に対応しています。新しい PCIe テクノロジーに対応するために機能、メモリ、自動化が改善されています。

  • PCIe 5.0 の高い帯域幅要件に加え、PCIe 5.0 の速度で実行される新しいイコライゼーションバイパスとプリコーディングオプションは、ハードウェアとシステムのテストを複雑にしています。VIAVI Xgig アナライザーファミリーは、優れたコンピューティング、メモリおよびセグメンテーション機能により、堅牢な PCI Express 5.0 スロットのテストおよびプロトコル分析をサポートしています。Compute Express Link(CXL)その他の代替プロトコルトラフィックのデコードにも対応しています。
  • PCIe 5.0 は、リンクレイヤーやトランザクションレイヤーに大幅な機能変更を加えることなく、各方向で 64GB/秒という素晴らしいスループットを達成しています。物理レイヤーのアップグレードには、より高度な EIEOS オーダーセットとイコライゼーションシーケンスが含まれており、シグナルインテグリティが向上し、レイテンシが短縮されます。PCIe 5.0 はまた、更新された TS1 および TS2 トレーニングシーケンスにより、代替プロトコルもサポートしています。
  • PCIe 5 用 の VIAVI Xgig® 5P16 アナライザー/エクササイザー/ジャマープラットフォームは、同じプラットフォーム上でアナライザー、エクササイザー、ジャマーの機能を可能にする統合システムで、ユーザーは個々の特定要件に最適な機器を費用効果の高い方法で構成することができます。同様に、PCI Express 5.0 プラットフォーム用の Xgig® 5P8 アナライザー/ジャマープラットフォームは、スタックのすべてのレイヤーで PCIe 第 5 世代トラフィックのプロトコル分析を提供します。それは最大 8 レーンのリンク幅をサポートします。
  • PCIe 4.0 は、長く続いた PCIe 3.0 のライフサイクル中に出現した広帯域幅アプリケーションを念頭に置いて開発されました。PCIe 4.0 仕様には、信頼性を向上させるため、可変レーン幅と新しいレーンマージン機能も取り入れられました。
  • VIAVI Xgig 4K16 PCI Express 4.0 プロトコルアナライザー/ジャマーは、バージョン 4.0 プロトコル分析およびエラーインジェクション、NVMe テストおよび開発アプリケーション向けの包括的ソリューションです。単一のインターポーザーでプロトコル分析とジャミングを同時に行うことができます。メモリセグメンテーションは、複数のトレースからデータをキャプチャするために使用されます。PCI Express 4.0 用の Xgig 4K4 アナライザープラットフォームも同様の性能を提供しますが、リンク幅は 4 レーンになります。

PCIe のバージョン

リリース年

転送レート

スループット/レーン

x16 スループット

1.0

2003 年

2.5 GT/秒

250 MB/秒

4.0 GB/秒

2.0

2007 年

5.0 GT/秒

500 MB/秒

8.0 GB/秒

3.0

2010 年

8.0 GT/秒

1.0 GB/秒

16.0 GB/秒

4.0

2017 年

16.0 GT/秒

2.0 GB/秒

32.0 GB/秒

5.0

2019

32.0 GT/秒

4.0 GB/秒

64.0 GB/秒

PCIe アナライザーはどのように使用しますか?

PCI Express プロトコルアナライザーは、ハードウェアとソフトウェアの両方のコンポーネントで構成されています。データを中断することなく収集できるように、プロトコルアナライザーをテスト対象のリンクに物理的に接続するハードウェアが必要です。この接続が確立されると、PCIe アナライザーのソフトウェアコンポーネントを使用してリンクを検証し、発生したエラーを診断します。

  • プロトコル分析 
    PCIe プロトコルアナライザーの主な機能は、PCI Express のパフォーマンスを関連する PCI-SIG プロトコルと比較してチェックすることです。ソフトウェアテストの設定により、テストの記録、保存、トラフィックフィルタリングの設定を行うことができます。Xgig エキスパートソフトウェアは、何百万ものイベントを効率的に選別し、物理レイヤー、上位レイヤー、論理レイヤーの PCIe プロトコルへの適合性を判定することができます。エラー、相互運用性の問題、パフォーマンスの問題が素早く特定されます。
  • ジャミング
    プロトコル分析のために確立されたハードウェア接続を使用して、PCIe リンクに能動的にエラーを注入することもできます。インテリジェントでプロトコルを意識したジャミング機能は、現実世界または最悪の場合(コーナー)の状態をシミュレートするために使用することができます。ジャミング機能によって、エラー回復プロセスの有効性を評価することもできます。
  • トラブルシューティング
    PCIe アナライザーによって行われる PCI Express チェックは、効果的なデバッグツールとして活用できます。複数のトレースに対するトランザクションテストと記録は、アプリケーションのデバッグのための強固な基盤を提供します。また、高度なデバッグ機能、エラーレポート作成、トリガーおよび検索機能により、開発または現実世界のシナリオでの診断時間を最小限に抑えます。

PCIe アナライザーは何をテスト/測定しますか?

高機能 PCI Express アナライザーは、さまざまな出力を測定およびテストして、PCIe の性能を完全に評価することができます。

  • 不適切な速度やシグナルインテグリティの低下などのリンクアップやトレーニングの問題は、PCIe アナライザーで診断することができます。通常動作の L0 状態に達すると、ポストキャプチャ分析により過剰な再生やエラー回復のようなパフォーマンス上の問題を検出し、測定することができます。
  • 送信(Tx)ロジックと受信(Rx)ロジック間の 物理レイヤーのミスマッチは、電気的アイドル(EI)状態からの終了を長引かせる可能性がある一般的な問題です。ロック時間の短い PCIe アナライザーを使用すると、これらの問題を素早く特定できます。低パワー状態の間にトランザクションデータをキャプチャし、分析することで、レイテンシの原因となる不整合を防ぐことができます。
  • リアルタイムメトリックスは、レーンごとの分解能とフルスピードのデータキャプチャにより、より実用的です。非承認、保留中の I/O トランザクション、再生、トランザクションキューの深さなどは、リンクパフォーマンスと潜在的な問題を明らかにすることができるメトリックスです。Xgig エキスパートソフトウェアは、これらのメトリックスをカスタマイズ可能な詳細レポートに素早く整理することができます。

PCIe プロトコルの分析が必要な理由

VIAVI は PCI-SIG の加盟団体のメンバーとして、新しい仕様やテスト規格に対して価値あるインプットを提供しています。PCIe プロトコルが標準化され、受け入れられるようになったことで、ベンダーやコンポーネント間の相互運用性が高まり、信頼性が向上してきました。 

  • PCIe の特徴とイノベーションには、下位互換性、自律的なパワー管理、拡張しやすさなどがあります。これらの利点が評価され、PCIe は業界に広く普及してきました。PCI-SIG は、コンプライアンスワークショップ、開発者会議、相互運用性テストセッションを継続的に主催しています。これらのイベントは、PCIe の広い普及を活用して、ベンダー間のプロトコルテストの共通化を促進しています。
  • PCI バスアナライザーを使用したプロトコル情報の検索とデコードは、単なるプロトコル準拠以上のものを確立しています。PCIe アナライザーは、物理レイヤーのプロトコルテストの副産物として、特定のリンク上でデータ転送がどの程度正常に実行されるかを判定することもできます。製品のリリース前に、フィールドパフォーマンスの問題を引き起こす可能性のあるエラーを完全に特性評価し、対処することができます。
  • PCIe プロトコルのテストは、代替としてにオシロスコープのような従来のテストツールで行うこともできます。ただし、これらのオプションでは、PCIe のリリースが重なるにつれてテスト時間が増え続けることになります。インライントラフィックを直接可視化できる高度な PCI Express プロトコルアナライザーは、エンドポイントのパフォーマンスを間接的に測定するよりもはるかに効率的で有益です。 

投資前に確認すべき PCIe アナライザーの機能

PCI Express プロトコルアナライザーの機能セットは、新しいリリースの帯域幅と複雑さに伴って拡張されてきました。革新的な PCIe アナライザーは、テストの効率と汎用性を向上させることで、高い投資利益率を実現します。

  • 下位互換性は、新しい PCIe のリリースサイクルが 2 年間隔で計画される PCIe プロトコルアナライザーの不可欠な特徴です。高機能 PCIe アナライザーは、1~16 レーンのリンク幅と 2.5~32GT/秒(PCIe 5.0 の場合)のデータレートに対応しています。
  • 長いトレースや複数のトレースをキャプチャするためのメモリサイズとセグメンテーションがあるため、PCI Express スロットのパフォーマンスをより詳細にテストし、診断することができます。キャプチャされたデータは PCI Express アナライザーで呼び出すことができ、エラーや欠陥の物理的な原因を正確に特定することができます。
  • NVMe プロトコルテスト機能は、PCI Express のチェックを補完し、PCIe の不揮発性メモリに対応するトラフィックフローを可視化します。VIAVI プロトコルアナライザーには、NVMe トリガとサーチトラフィック機能、およびスタックの全レイヤーにおける NVMe デコード機能が含まれています。
  • インターポーザーのオートチューニングは、テストのセットアップ中に正しい PCIe パラメータを自動的に検出して調整することにより、テスト時間を短縮します。オートチューニング機能は、PCIe バスアナライザーテストの全体的な信頼性と再現性も向上させます。
  • リモートデバッグは、ネットワークコンピューティング環境全体における PCIe の急速な普及に対応することを目的としています。PCI バスアナライザーのホストクライアント接続機能により、イーサネット接続をリモートエラー監視および診断に活用できます。
  • PCIe アナライザー内のジャマーとエクササイザー機能により、同じハードウェアで複数のテストプロセスを効率的に実行することができます。プロトコルアナライザーのディープパケット検査は、回復時間をテストするためにジャマーのインラインエラー注入によって補完されています。エクササイザー機能は、トラフィックやリンクされたデバイスをエミュレートし、コンポーネントのコンプライアンスをテストするために使用できます。
     

あらゆるステップでのサポート

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